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写真で見る不同沈下修正工事 しっかり不同沈下修正プランの施工例

建物下にあった大量のガラやゴミ 写真

「しっかり沈下修正プラン」によって施工した、
浜松市の「S」さま邸の工事を施工例としてご説明いたします。
Sさま邸は精度の悪い造成地(盛土)の上に建築された一般住宅です。
建物診断をした結果、洋室一室と洗面所、トイレ、お風呂が16cmほど
傾いており、基礎や外壁などが沈下部分から下に折れるようにひどくヒビ割れていました。
また地盤も地面を削って平らにした土地のため(土を盛った状態)、
元の地盤よりも弱い状態でした。
しかし、さらに悪い状況が地盤調査によりわかりました。
建築業者が建築中に出たゴミやガラをそのまま地面に埋めてしまっていたため、地盤に隙間ができ、スカスカの空間が広がる欠陥住宅でした。
私たちは地盤の実測データとともに実際の状況写真をSさまに
見ていただきながら、非常に悪い状況にあるが「建物を安全に復旧させ、
かつ再沈下を防ぐ方法はある」ことをご説明しました。
こうして「しっかり沈下修正プラン」による工事がはじまりました。
「S」さま邸の工事内容を簡単にご説明すると、
まず固い地盤の上に建物が建っているのと同じ状況をつくります。
建物下のガラやゴミを取り除き、弱い地盤(軟弱地盤)に鋼管を
硬い地盤(支持層付近)まで突き刺し、
硬い地盤から支えるように沈下している部屋を基礎ごと持ち上げていきます。

1. 養生

1. 養生

室内、および外壁に汚れ防止のビニールシートを丁寧に貼ったり、敷いたりします。これは工事中にわずかに発生するチリや埃で、万が一にも汚れてしまわないようにするための工事前の準備です。

2. 土間のハツリ工事と床板をはずす

2. 土間のハツリ工事と床板をはずす

工事状況を把握するため、まず床板をはずし外側と内側から工事ができる準備をします(沈下している部屋のみ)。その後、土間コンクリートが作業する際に障害になる場合、ハツリ工事を行い最小限削る。引越しの必要などはありません。

3. 土を掘り、作業空間をつくります。

3. 土を掘り、作業空間をつくります。

鋼管を差し込む工事と建物を持ち上げる工事は基礎下で行います。そのため基礎下の地面をスコップで最小限掘り、作業空間をつくります。

4. 鋼管杭を固い地盤まで差し込みます。

4. 鋼管杭を固い地盤まで差し込みます。

建物の重量を利用して(反力)鋼管杭を地面に差し込みます。地盤調査の結果、Sさま邸は固い地盤のある箇所が場所によってそれぞれ異なっていました。実測データを基に鋼管杭を差し込む位置と、深さを正確に判断し施工します。当社の鋼管杭はジョイント式(ネジのように巻く)になっているため、どんなに深い地点に固い地盤があっても、繋いでいくことができます。
※現在普及している鋼管杭は溶接などをして接続部を繋げていますが、この方法では建物の重みに耐えられず途中で折れたり曲がってしまいます。ジョイント式は、ネジ巻きのように繋げていくため、接続部が折れる心配はなく、非常に強いです。

5. ジャッキで建物を持ち上げます。

5. ジャッキで建物を持ち上げます。

ジャッキをセットし、同時に建物を基礎ごと持ち上げます。レーザーレベルで水平に同時に持ち上げているか測定しながら、ミリ単位でゆっくりと建物を持ち上げます。慎重な工事を怠ると、基礎や建物にヒビなどが発生し、家屋を傷めます。

6. 建物の水平調整

6. 建物の水平調整

建物の水平調整を行います。
レーザーレベルで建物の水平確認をした状態で、鋼管杭と基礎を定着させます。

7. 作業空間の埋め戻し作業

7. 作業空間の埋め戻し作業

セメントミルクを基礎下の作業空間に数回に分けて注入し、地盤を安定させます。

8. 作業完了です

8. 作業完了です

セメントが固まった時点で、作業空間を埋め戻していきます。床板を戻し、汚れ防止シートをはずしながら周辺の掃除を行います。地盤の安定には多少の時間が必要になるので、すべての工事が終わったあとに定期検査を行い、完全に地盤が安定したことを確認した後工事終了となります。
施工日数は約15日かかりました。

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